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精肉業
近年、食品業界ではオンライン販売へのシフトが急速に進んでいます。特に精肉業界においても、「地域の常連顧客に支えられてきた卸中心のビジネスモデル」から、「全国の消費者に直接届けるBtoC販売」へとチャネルを拡大する事例が増えています。
北九州市で精肉卸業を営む肉のはるやま様も、まさにその転換点に立たれていました。長年にわたり飲食店や業務用向けに卸売を行ってきましたが、コロナ禍をきっかけに「家庭でも気軽に美味しいお肉を楽しみたい」という需要が高まったことを受け、一般消費者に直接販売するECサイトの立ち上げを決断されました。
本記事では、当社が担当したShopifyを活用したECサイト構築事例をご紹介します。
事業内容:精肉卸業
サイト構築の目的:BtoCへの販路拡大
担当領域:デザイン、構築
構築期間:2023年1月〜7月
今回のプロジェクトでは、精肉業という商品の特性を踏まえながら、「家庭の食卓に並ぶシーンをイメージさせるデザイン」と「消費者が安心して購入できる機能」を重視しました。
卸中心で消費者への認知度が低い
→ ブランドの世界観を一から作り上げる必要がありました。
商品の魅力をどう伝えるか不明確
→ 「高品質なお肉」を写真やストーリーでどう表現するかが課題でした。
初めてのBtoC展開で機能の取捨選択が必要
→ 消費者に必要な機能を優先的に導入し、シンプルかつ便利なUXを実現する必要がありました。
ビジュアル面:写真撮影のディレクションを通じ、消費者が食卓をイメージしやすい訴求を実現。
機能面:レビュー機能や日時指定など、BtoCに必須の機能を選定・実装。
デザイン面:高品質ながらも手に取りやすい価格感を意識し、幅広い層に「買いやすい」印象を与える。
精肉業のECサイトにおいて「写真の質」は売上に直結します。
今回は私自身が現地に赴き、商品や社員の皆さま、社屋の撮影ディレクションを実施しました。
「食卓に高品質なお肉を」というコンセプトを明確に打ち出し、日常に自然と溶け込むようなカットを選定。家庭の食事シーンをイメージできる写真を多く採用し、親しみやすさを演出しました。
これにより、単なる商品写真ではなく「購入後の体験」を想起させるECサイトが実現しました。
初めてオンラインで商品を購入するお客様にとって「安心感」と「利便性」は非常に重要です。
そのため、以下の機能を導入しました。
レビュー機能:購入者の声を可視化し、商品への信頼感を高める
日時指定機能:贈答用途や家庭行事に合わせて配送日を設定可能
商品絞り込み機能:部位や用途で簡単に検索できるUXを実現
これらの機能によって、BtoC初心者でも迷わず快適に購入できる環境を整えました。
高級肉ECは「高級感の演出」が強調されがちですが、今回は幅広い層に購入していただけるよう“親しみやすさ”を優先しました。
デザイン面では過度なラグジュアリー感を抑え、「高品質×身近さ」を意識。価格設定も手頃に抑えることで、「普段の食卓でも買えるお肉」というポジションを確立しました。
構築環境:Shopify(Liquid / HTML / CSS)
導入アプリ:
Quick Order Printer(帳票印刷)
Judge me(レビュー管理)
CC Delivery Date & Time(日付指定)
Search & Discovery(検索・フィルタ強化)
あとプラ(販促支援)
EC運営に欠かせない要素をShopifyアプリで補い、将来的な運用のしやすさも考慮しました。
通常、認知度の低いブランドがECサイトを立ち上げても、すぐに売上に繋がることは稀です。
しかし、今回はInstagramや公式LINEを活用した販促施策(クーポン配布)を同時展開。
結果、公開直後から注文が入り、初めてのBtoC展開として理想的なスタートを切ることができました。
本事例は、「卸売企業が初めてBtoCに挑戦する」ケースとして大変意義のあるプロジェクトとなりました。
当社では、単にECサイトを構築するのではなく、
ブランドの世界観を形にするデザイン
消費者目線の機能選定
公開後の販売促進につながる導線設計
といった点を総合的に支援しています。
「そろそろ自社のECサイトをリニューアルしたい」
「BtoBからBtoCにチャレンジしたい」
そんな企業様はぜひお気軽にご相談ください。
肉のはるやま様のお肉は、品質へのこだわりと愛情が詰まった逸品です。私自身も実際に購入し、その美味しさに驚きました。プロジェクトを通じて、クライアントの想いを消費者に届けるお手伝いができたことをとても嬉しく思っています。