公開してからが勝負!売上を伸ばすための運用改善ステップ
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「ECサイトをリニューアルしたから、これで売上が伸びるはず!」
そう期待する経営者は多いのですが、実際には「公開したのに思ったように成果が出ない」という声をよく耳にします。
なぜでしょうか?
それは、ECサイトは“公開すれば売れる仕組み”ではないからです。むしろ、サイトを公開してからが本当のスタート。
大切なのは、公開後の運用で数字を見ながら改善を重ねることです。
この記事では、「なぜ公開してからが勝負なのか」を解説した上で、売上を伸ばすための具体的な運用改善ステップをご紹介します。
なぜ「公開してからが勝負」なのか
構築はあくまで“土台づくり”にすぎない
リニューアルや新規構築でできるのは、「売れる可能性を持ったサイトの土台づくり」です。
サイトを立ち上げた時点では、まだ集客の成果も、購入率(CVR=訪問者のうち実際に購入した人の割合)も分かりません。
つまり、スタートラインに立ったにすぎないのです。
運用次第で売上が伸びるかどうかが決まる
実際の成果は、公開後の運用でどれだけ改善を繰り返せるかで変わります。
例えば…
- 商品ページのどこでお客さんが離脱しているのか
- 利益率に見合った広告費になっているか
- リピーター(2回目以降購入するお客さん)がどのくらいいるか
こうした数字を見て課題を発見し、1つずつ改善していくことで初めて売上は伸びていきます。
失敗事例に学ぶ「リニューアルして終わり」の落とし穴
よくある失敗は、リニューアル直後に安心して「これで大丈夫」と手を止めてしまうことです。
この場合、集客の仕組みやリピーター施策が整っていないため、せっかく投資したリニューアル費用が活かされません。
👉 だからこそ、公開後に運用改善を続けることが成果を出すための必須条件なのです。
リニューアル後にやるべき運用改善ステップ
リニューアルしたサイトを“成果が出やすいサイト”に育てていくには、公開後に数字を見ながら改善を重ねることが不可欠です。
ここでは、私たちが実際に支援の現場で行っている運用改善の流れをステップごとにご紹介します。
STEP1 数字を確認し、現状を把握する
最初にやるべきは「感覚ではなく数字で判断する」ことです。
- 購入率(CVR):サイトに訪れた人のうち、何%が実際に購入しているか
- 利益率:1つの商品を売ったときに、どのくらい利益が残るか
- 平均購入単価(AOV):1回の注文あたりの平均金額
- 顧客生涯価値(LTV):1人のお客さんが、将来的に合計でいくら購入してくれるか
👉 これらをチェックすることで、今のサイトが「どこで売上を逃しているか」、さらに「利益率の観点からビジネス全体でどこに課題があるか」を見極められます。
STEP2 課題を見つける
数字を確認すると、課題が浮き彫りになります。
- CVRが低い → 商品ページで魅力が伝わっていない、購入導線が分かりづらい
- 利益率が低い → 広告費をかけても利益が残らない構造になっている
- AOVが低い → セット販売や関連商品提案が弱い
- LTVが低い → リピート施策が不足している
👉 「数字 → 課題特定」ができて初めて、適切な改善施策を考えられます。
STEP3 課題への施策を出す
課題が見えたら、具体的な改善策に落とし込みます。
- 商品ページ改善:写真・レビュー・ストーリーを強化
- 導線改善:カートや決済をシンプルに
- 単価アップ:まとめ買い割引・送料無料ライン設定・アップセル導入
- リピーター施策:LINE配信、メールフォロー、定期購入プランの導入
👉 改善施策は1つではなく、可能な限り同時並行で実行することが大切です。課題は複合的に売上を阻害しているため、部分的な対応では効果が限定的になることが多いからです。
STEP4 数値をもとに再検証する
施策を実行したら、再度数字を見ます。
- 施策前後でCVRは改善したか?
- 平均購入単価は上がったか?
- 広告のクリック単価(CPC=1回クリックにかかる費用)は利益率の範囲内か?
- LTVは伸びているか?
👉 数字で検証 → 改善 → 再検証 を繰り返すことで、売上を着実に伸ばすことができます。
STEP5 広告やリピーター施策を並行して走らせる
データ分析と同時に、広告やリピーター施策も回していくことが大切です。
- 広告で新規顧客を獲得する
- リピーター施策で顧客を育成し、LTVを伸ばす
この2つをバランスよく進めることで、短期的な売上と中長期的な成長を両立できます。
まとめ
ECサイトは「公開して終わり」ではなく、公開してからが本当の勝負です。
数字を見ながら課題を特定し、改善施策を繰り返すことで初めて売上は伸びていきます。
特に重要なのは、**購入率(CVR)、利益率、平均購入単価(AOV)、顧客生涯価値(LTV)**といった経営に直結する数字を正しく読み解くことです。
これらを踏まえることで、「売れているのに利益が残らない」といった失敗を防ぎ、長期的に成果を出せるEC運営が可能になります。
外部パートナーと組むメリット
とはいえ、これらの数字を継続的に分析し、施策を回し続けるのは、社内の担当者だけでは負担が大きいのも事実です。
そんなときに役立つのが外部の運用支援パートナーです。専門知識をもとに数字を分析し、改善提案から施策実行までを伴走することで、成果を加速できます。